結論から書きます。12400Fで組むなら、基本はDDR4です。Core i5-12400FはDDR4とDDR5の両方に対応しますが、このCPUを選ぶ動機が「安く組む」である以上、メモリも安いほうに揃えるのが一貫した作戦になります。本記事ではその根拠として、性能差の実態、総額の差、そしてDDR5を選ぶ意味が出てくる例外ケースまでを解説します。読み終える頃には、迷いなくメモリを決められるはずです。

両対応の仕組み

12400FはCPUとしてDDR4-3200とDDR5-4800の両方をサポートします。実際にどちらを使うかはマザーボードで決まり、DDR4専用板とDDR5専用板のどちらかを選ぶ形です。両対応の板はありません。つまりこの選択は、メモリ単体ではなく「板とメモリのセット」をどちらの陣営で揃えるか、という話になります。後から規格を変えるには板ごと交換になるので、最初の判断が総額を左右します。

性能差は数%にとどまる

フルHDゲーミングでのDDR4とDDR5の差は、12400Fではおおむね数%です。理由は2つあります。第一に、12400Fが対応するDDR5-4800は DDR5としては控えめな速度で、DDR4-3600との帯域差が小さいこと。第二に、この価格帯の構成ではGPUが先にボトルネックになり、メモリの差が表面化しにくいことです。ベンチマークの棒グラフでは差が付いても、ゲーム画面で見分けるのは難しい。それが実態です。

総額の差ははっきり出る

性能差が曖昧な一方、価格差は明確です。DDR4は16GB(8GB×2)が安価に手に入り、対応マザーボードも安い。DDR5で同容量を揃えると、メモリと板の両方で上乗せが発生します。合計の差は数千円から1万円前後になり、これは12400F構成の総額の1割近くに相当します。数%の性能に総額1割を払うのは、低予算構成の論理では割に合いません。浮いた分をGPUに回せば、フレームレートは数%どころではなく伸びます。

手持ちDDR4があれば即決

旧PCからの乗り換えで、DDR4-3200前後の16GBセットを持っているなら、迷う余地はありません。流用すればメモリ代がゼロになり、DDR4板との組み合わせで総額はさらに下がります。12400Fの安さを最大限に活かす構成が、追加の判断なしに完成します。低速なDDR4-2400以下や4GB×2のような構成だけは買い替えを勧めますが、それでも安いDDR4を買い足すほうがDDR5一式より安上がりです。

DDR5を選ぶ意味があるケース

例外はあります。ひとつは、将来CPUだけ13600Kなどの上位へ載せ替える計画がある場合。上位CPUではDDR5の帯域が活きる場面が増え、メモリを持ち越せます。もうひとつは、DDR5の価格がセールでDDR4に接近している場合です。差額が数千円以内なら、新しい規格に寄せる判断も成立します。ただしLGA1700自体が一区切りのプラットフォームなので、「将来のため」の効果は限定的です。原則DDR4、例外は価格次第、と覚えておけば十分です。

買うならDDR4-3200かDDR4-3600

DDR4で組む場合の推奨は、8GB×2枚の16GBからです。速度は、H610板ならJEDEC定格のDDR4-3200、B660/B760板ならXMPでDDR4-3600が狙い目です。3200と3600の差は数%ですが、価格差が小さいなら3600を選んでおくと気分が良い、という程度の話です。それより大事なのは必ず2枚組にすること。シングルチャネルの1枚挿しは、ゲームのフレームレートを目に見えて落とします。容量を足すときも2枚単位が基本です。

容量は16GBから、32GBは用途次第

ゲームと普段使いなら16GBで足ります。最近のタイトルには16GBを推奨するものが増えたため、8GBでの運用は勧めません。動画編集やタブを大量に開く使い方を見込むなら32GB(16GB×2)へ。DDR4なら32GBへの増額も財布に優しく、この気軽さも DDR4陣営の利点です。まず16GBで組み、足りなければ同型番を買い足す。安く始めて必要に応じて足す方針が、12400F構成の流儀に合っています。

まとめ

Core i5-12400Fのメモリは、DDR4が基本です。性能差は数%、総額の差は1割近く。この非対称がある限り、低予算構成の答えは動きません。手持ちDDR4があれば即決、DDR5はセールで差が消えたときだけ検討する。速度はDDR4-3600まで、枚数は必ず2枚組で。マザーボード選びとセットの話なので、関連記事もあわせてどうぞ。