2万円台で買えるIntelのゲーミングCPUとして、定番の座に居続けているのが14400Fです。ただ、定番だからこそ気になります。今のゲームで実際どこまで戦えるのか。Core i5-14400Fは6つの高性能コアと4つの高効率コアを組み合わせた10コア構成で、レビューでの評価は堅実そのものでした。本記事ではスペックの整理、前世代や競合との実測比較、フルHDでの実力、組み合わせるGPUの目安まで順に検証します。

スペックの概要

14400Fは第14世代Coreのミドルレンジで、Pコア6基とEコア4基の計10コア16スレッド構成です。Pコアは最大4.7GHzで動作し、キャッシュは20MB。電力はベース65W、最大ターボ時148Wという2段構えの仕様です。ソケットはLGA1700で、メモリはDDR4-3200とDDR5-4800の両対応。型番末尾のFは内蔵GPU非搭載を意味します。2024年1月発売、想定価格196ドルという、価格で勝負するポジションのCPUです。

13400Fとの比較

前世代のCore i5-13400Fとの違いは、ブーストクロックが100MHz上がっただけです。Tom’s Hardwareのレビューは両者を実質同性能と断じており、安いほうを買えばよいとまで書いています。中身が同じRaptor Lake系の設計なので、この評価は妥当でしょう。すでに13400Fを使っている人にとって、14400Fへの買い替えに意味はありません。逆に新規購入なら、この2つは価格だけで選んで構わないということでもあります。

Ryzen 5 7600との比較

競合となるAMDのRyzen 5 7600との比較では、集計サイトのデータでゲーム性能は7600が平均4〜5%上という傾向が出ています。一方でマルチスレッド性能は、コア数で勝る14400Fが上回ります。ゲームだけを見れば数%の後れ、ゲーム以外の並列処理を含めれば逆転という関係です。数%のフレームレート差は体感しにくい水準なので、実際の選択ではメモリの流用可否や価格差のほうが決め手になります。

フルHDゲーミングでの実力

肝心の絶対性能ですが、フルHDのゲーミングで14400Fは十分通用する水準です。最大4.7GHzのPコア6基が描画のメインスレッドを受け持ち、Eコア4基がバックグラウンドの処理を吸収する構成は、ゲームと配信ソフトやブラウザの同時使用にも耐えます。ハイエンドCPUとの差が出るのは、超高リフレッシュレートを狙う競技勢や、キャッシュが効く一部タイトルに限られます。普通に遊ぶ分には、上位に数万円足す理由を見つけるほうが難しいはずです。

組み合わせるGPUの目安

14400Fと釣り合うのは、フルHD〜WQHD向けのミドルレンジGPUです。このクラスのGPUなら14400Fが足を引っ張る場面はほぼなく、予算をGPUに寄せた構成が組めます。内蔵GPUがないため、グラフィックボードは必須という点だけ忘れないでください。ハイエンドGPUと組むと、フルHDではCPU側で頭打ちになるタイトルが出てくるので、その予算があるならCPUも上のクラスを検討するのが筋です。

配信・録画同時の余裕

10コア構成が生きるのは、ゲーム単体よりも同時作業です。Pコア6基がゲームを受け持ち、Eコア4基が配信ソフトや録画、Discord、ブラウザといった常駐組を吸収する分担が自然に成立します。6コアCPUでは配信中にフレームレートが落ちるタイトルでも、14400Fなら余力を残せる場面が出てくるでしょう。配信エンコード自体はGPU側のエンコーダに任せるのが定石で、この構成ならCPU負荷はさらに軽くなります。CPUエンコードの高画質配信を狙う場合だけは、もっとコア数の多い上位が欲しくなります。PコアとEコアの振り分けはWindowsのスケジューラが自動で行うため、ユーザー側での設定は基本的に不要です。趣味の実況や録画が目的なら、この10コアの余裕は価格以上の働きをしてくれます。

まとめ

Core i5-14400Fのゲーム性能は、13400Fと同格、7600に数%譲る位置ですが、フルHDゲーミングの実用では困らない水準です。強みはコア数を活かした複合負荷への余裕と、価格の安さにあります。無印14400との違いや、DDR4メモリを使った節約構成については関連記事で詳しく解説しています。