「Core Ultra 9 285Kは24コアもあるらしいけれど、動画編集やエンコードにはどこまで活きるのだろう」。ゲーム性能の評価ばかりが目立つCPUだけに、クリエイティブ用途での実力が気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、Core Ultra 9 285Kの動画編集・エンコード性能を、公式スペックとベンチマーク結果から解説します。読み終える頃には、このCPUが動画編集用途にどこまで向いているか判断できるようになるはずです。
動画編集に効くコア構成
Core Ultra 9 285Kは、高性能な「Lion Cove」P-コア8基と効率重視の「Skymont」E-コア16基を合わせた24コア24スレッド構成です。動画のエンコードやレンダリングは複数のコアに処理を分散しやすい作業で、コア数がそのまま処理時間の短縮に直結します。ハイパースレッディングを持たないぶん1コアあたりのスレッド数は少ないものの、コア数の多さでカバーできる設計です。動画編集のような並列度の高い処理と、相性のよいアーキテクチャといえます。
Cinebench・Handbrakeでのベンチマーク結果
実際のベンチマークでは、Cinebench 2024のマルチコアテストで2416ポイントというスコアを記録しています。加えて、動画エンコードソフトHandbrakeを使ったテストでは、x264エンコードにおいて285Kがトップクラスの結果を出しています。4KソースのH.265エンコードでは42.8fpsを記録し、AMD Ryzen 9 9950Xと同水準、旧世代のCore i9-14900Kの39.2fpsを上回る結果でした。一方、x265やSVT-AV1形式のエンコードでは9950Xにわずかに及ばないものの、僅差にとどまっています。コーデックによって得意不得意はあるものの、総合的には競争力のあるエンコード性能です。
動画編集ソフトでの実用性
動画編集ソフトの多くは、タイムライン上のプレビュー再生やエフェクト処理でマルチコアを活用する設計になっています。24コアという物量は、複数レイヤーを重ねた複雑な編集や、4K・8K素材のプレビュー再生でも安定した動作につながります。書き出し(エクスポート)作業では、コア数の多さがそのまま処理時間の短縮に反映されやすく、長尺動画を扱うクリエイターほど恩恵を受けやすい構成です。動画編集の実作業フロー全体を通して、285Kのコア数は着実に活きてきます。
ゲームと動画編集を両立したい人への提案
一方で、純粋なゲーム性能ではRyzen 9 9950X3Dに軍配が上がる場面が多いのも事実です。ゲームは軽く楽しむ程度で、動画編集や配信のエンコード処理を重視したいユーザーには、285Kのバランスがちょうどよい選択肢になります。ゲーム実況をしながら裏でエンコードを走らせるような使い方でも、コア数に余裕がある分、処理落ちしにくい構成を組みやすいでしょう。
GPUエンコードとの使い分け
動画編集の書き出し作業では、CPUエンコードだけでなく、グラフィックボード側のハードウェアエンコーダーを使う選択肢もあります。NVIDIAのNVENCのようなハードウェアエンコーダーは高速に書き出せる一方、同じビットレートでの画質はCPUエンコードにやや劣るとされることが多く、用途によって使い分けるのが実践的です。285Kのようにコア数の多いCPUであれば、画質を優先したいマスターファイルの書き出しはCPUエンコードで、SNS投稿用の簡易な書き出しはGPUエンコードで、といった使い分けもスムーズに行えます。
メモリ・ストレージも編集効率に影響する
動画編集の快適さは、CPU性能だけでなくメモリ容量や高速ストレージの有無にも大きく左右されます。4K・8K素材を扱う場合、32GB以上のメモリと、読み書き速度の速いPCIe 5.0対応NVMe SSDを組み合わせることで、プレビュー再生時のコマ落ちを大きく減らせます。285Kの性能を最大限に活かすには、CPU単体だけでなく、メモリとストレージも含めたバランスの取れた構成を組んでください。
まとめ
Core Ultra 9 285Kは、24コアという物量を活かし、Cinebenchやエンコードベンチマークで競争力のある結果を残すCPUです。特にHandbrakeのx264エンコードではトップクラスの性能を発揮します。ゲーム性能も含めて総合的に判断したい方は、関連記事のゲーム性能比較もあわせてご覧ください。
