新しいCPUを比較するとき、過去のスコア表がそのまま使えるのか気になる人は多いでしょう。Primate Labsは2026年7月23日にGeekbench 7を公開しました。本記事では、公式発表で確認できる追加ワークロードと、スコアを読むときの注意点を整理します。新旧バージョンの数字を混ぜず、用途に近い比較へ進めるようになります。
Geekbench 7の変更点
Geekbench 7の公式発表によると、新版はAndroid、iOS、Windows、macOS、Linux向けに同日から提供されています。CPUとGPUを測るクロスプラットフォームベンチマークという位置付けは同じですが、現代のソフトウェア利用を意識してワークロードを更新しました。
新しいメディア系ワークロードには、AV1を使う画面共有動画のエンコード、Opusによる音声圧縮、Whisper音声認識モデルでライブキャプションを生成しながら映像・音声をデコードする処理が含まれます。単純な演算性能だけでなく、ビデオ会議、配信、字幕付き再生のような処理を意識した構成です。
AIワークロードの読み方
Geekbench 7はAI関連の測定も拡充しています。ただし、総合スコアが高いからといって、すべての生成AIアプリで同じ差が出るわけではありません。使うモデル、量子化、メモリ容量、NPUやGPUの対応状況、アプリ側の最適化で結果は変わります。CPUを選ぶときは、Geekbench 7を一つの指標にしつつ、目的のアプリが何を使うかを確認してください。
同じ理由で、Geekbench 6のスコアとGeekbench 7のスコアを直接比較するのは適切ではありません。ワークロードとスコア設計が異なるためです。比較表を見るときは、同じバージョン、同じOS、近いメモリ構成、同じ電力設定でそろっているかを確認します。
CPU比較への影響
今回の刷新は、スコアの順位だけを追う読み方から、用途と測定内容を見る読み方へ変えるきっかけになります。ゲーム用CPUならゲーム実測とGPU条件、動画編集用なら使うコーデックとGPUエンコード、ノートPCなら電力モードと冷却条件も併記して判断したいところです。独立系メディアによるGeekbench 7の解説も、CPU、AI、CUDAを含む変更点を伝えています。
ベンチマークは製品の優劣を一つに決める道具ではありません。測定条件を開示した比較から、自分の作業に近い部分を拾うための道具です。特にノートPCは同じCPU名でも電力設定と筐体冷却でスコアが動くため、型番だけで判断しないでください。
まとめ
Geekbench 7は、メディア処理とAI関連を含む新しいワークロードを加えたCPU・GPUベンチマークです。新旧バージョンの数字は混ぜず、比較条件と用途をそろえて読むことが大切です。CPUを選ぶ際はGeekbench 7に加え、実際に使うソフトの要件と用途別の測定も確認しましょう。
比較表を見る前の確認
比較表では、シングルコアとマルチコアのどちらを見ているかも区別します。前者は操作の反応や軽い処理の目安になり、後者は並列に動く処理の目安になります。しかし実際のアプリは両方を使うため、片方だけで購入を決める必要はありません。メモリ容量が不足しているPC、低電力設定のノートPC、発熱で性能を維持できない小型PCは、CPU名が同じでも別の結果になります。
公開されたスコアを使うときは、測定日時、OS、アプリの版、電源モード、メモリ構成を併記した結果を優先します。自分で測る場合は、常駐ソフトと更新処理を落ち着かせ、同じ条件で複数回測定します。数値の小さな差を過大に読まず、価格、静音性、必要な端子、保証まで含めて選ぶと、ベンチマークを実用的な比較へつなげられます。
特に購入判断では、比較するCPUが同じクラスのGPUと組み合わされているかも見ます。GPUが先に限界へ達するゲームではCPUスコアの差が表れにくく、CPU処理が重い場面では反対の傾向になります。測定の目的を「順位を決めること」ではなく「自分の作業で待ち時間を減らせるか確認すること」に置くと、数字を使いやすくなります。
また、検証機のBIOSやドライバーが古い結果は、現在の環境へそのまま当てはめません。公開時期と測定条件を確認する習慣が、比較の精度を支えます。
