AMD Ryzen 5 7600にはRadeon Graphicsが内蔵されています。別売りのグラフィックボードをまだ買っていない状態でも、映像端子を備えたマザーボードならデスクトップ画面を出せます。文書作成、ブラウザー、動画視聴のための画面出力や、GPU故障時の切り分けに便利です。一方、ゲーム用GPUとしては演算規模が小さいため、どの用途を内蔵GPUに任せるか分けて考えます。
内蔵GPUの公式仕様
AMDの7600仕様ページは「AMD Radeon Graphics」、GPUコア数2、動作周波数2,200MHzと記載します。Ryzen 5 7600は6コア12スレッドのCPUですが、GPUコア数の「2」はCPUコア数とは別の項目です。この内蔵GPUによって、マザーボード側の映像出力端子を利用できます。グラフィックボードを追加する場合は、通常モニターをそのボードの端子に接続します。
| 確認項目 | Ryzen 5 7600の構成 |
|---|---|
| 内蔵GPU | AMD Radeon Graphics、2コア |
| CPU | Zen 4、6コア12スレッド |
| GPUなしでの映像出力 | マザーボードの端子を使用 |
| グラボ使用時の映像出力 | グラボ側の端子を使用 |
端子と4K表示
内蔵GPUを使うには、選んだ基板に映像端子が必要です。例に挙げるASUS TUF GAMING B850-PLUS WIFIの仕様表にはDisplayPort 1.4とHDMI 2.1があります。ASUSはHDMI端子について4K・60Hz、DisplayPort端子について最大8K・30Hzを仕様上の上限と記載します。これは基板の端子仕様で、使用するモニター、ケーブル、表示設定も接続条件です。4Kのデスクトップ表示と、4Kゲームを滑らかに描画する能力は別の話です。
画面が映らないときは、まずCPUが内蔵GPUを持つ型番か、基板に映像端子があるか、ケーブルをどの端子に挿したかを順に確認できます。7600は内蔵GPUを持つので、外部GPUを外した状態でもマザーボード側の映像端子を試せます。似た名前の7500FはAMD仕様で外部グラフィックボード必須とされ、7600と同じ切り分けはできません。
実機で調べられた用途
Root Nationの7600内蔵GPU検証は、文書作業、動画視聴、ゲーム、映像制作を用途別に試しています。テスト機はDDR5-6000の32GBメモリと大型クーラーを使い、CPUには自動OC設定を加えています。記事中のゲーム結果は、そのDDR5-6000メモリと自動OCを組み合わせた条件で測られています。デスクトップ表示や一時的な代替GPUとして使う評価は、AMDの2コアという仕様とも一致します。
文書作成やWeb会議では、GPUで重い3D描画を続ける場面が少なく、7600の内蔵GPUを画面出力に使う構成を取りやすいでしょう。古い軽量ゲームを試す場合は、解像度と画質を下げて動作を見ます。最新の3Dゲームや高画質のWQHD・4Kゲームには外部GPUを検討します。GPUコア数2の内蔵部と、専用VRAMを備えたゲーミングGPUでは、処理規模もメモリ構成も異なります。
グラボを後から追加する構成
最初は7600の内蔵GPUでOSと必要なソフトを設定し、後から外部GPUを搭載する組み方ができます。追加時には電源容量と補助電源コネクター、ケース内のカード寸法を確認します。外部GPUを装着した後はモニターのケーブルをカード側へ移します。これでゲームやGPUを使う作業は追加したカードの性能を使えます。内蔵GPUは外部GPUの故障時や交換中に、画面を出す経路として残ります。
一方、最初からグラフィックボードを確定していて、内蔵GPUの用途を持たないなら、7500Fとの比較でCPU価格を見比べられます。内蔵GPU付き7600の価値は、画面出力をいつ使うかによって具体的に決まります。
メモリと画面設定の関係
内蔵GPUは専用VRAMを載せた外部カードと違い、システムのDDR5メモリを利用します。グラボなしで使うPCも、メモリを1枚だけにすると2チャンネルの構成を活用できません。容量に余裕を持つ2枚組を選べば、ブラウザー、動画再生、普段のアプリを同時に開く使い方に合わせやすくなります。Root Nationの検証機も32GBのDDR5-6000を使っており、内蔵GPUの結果を別のメモリ構成へそのまま移せない理由の一つです。
4Kモニターを接続する場合は、画面の解像度と更新頻度をOSの表示設定で確かめます。ASUS基板のHDMI端子は4K・60Hz仕様でも、ケーブルやモニター側の端子設定が違えば別の表示モードになります。映像が出た後に、解像度とリフレッシュレートを確認すれば、意図した4K表示になっているか判断できます。
まとめ
Ryzen 5 7600の内蔵Radeon Graphicsは2コアで、映像端子のあるAM5基板ならグラボなしで画面を出せます。ASUSのB850基板の例ではHDMI 2.1とDisplayPort 1.4を備え、HDMIの仕様上限は4K・60Hzです。文書作業やGPU交換時に使い、重いゲームには外部GPUを組み合わせる構成が分かりやすいでしょう。
