AMD Ryzen 5 7600はPCIe 5.0対応です。しかし、PCIe 5.0のSSDを買えば、どのM.2スロットでもGen5の速度が出るわけではありません。CPUとマザーボードの両方の仕様をつなげて読む必要があります。実例としてASUS TUF GAMING B850-PLUS WIFIを使い、どのスロットがGen5で、ほかのスロットと何が違うか確認します。
CPUのPCIe 5.0レーン
AMDのRyzen 5 7600仕様はPCIe 5.0に対応し、ネイティブのレーン数を総数28、使用可能24と記載しています。この数はCPU側の接続能力です。Gen5対応のM.2を使えるかは、選ぶマザーボードの配線で決まります。
ASUSのTUF GAMING B850-PLUS WIFI仕様表は、Ryzen 7000搭載時の拡張スロットにPCIe 5.0 x16、ストレージにM.2_1のPCIe 5.0 x4を挙げています。この組み合わせなら、7600とGen5 SSDを使う配置を作れます。M.2_2はPCIe 4.0 x4、B850チップセット側のM.2_3もPCIe 4.0 x4です。SSDを追加する場合も、番号ごとに速度が異なります。
| TUF GAMING B850-PLUS WIFI | 接続と規格 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| PCIe x16の主スロット | Ryzen 7000使用時はPCIe 5.0 x16 | グラフィックボード |
| M.2_1 | Ryzen 7000使用時はPCIe 5.0 x4 | Gen5 SSDを使う位置 |
| M.2_2 | Ryzen 7000使用時はPCIe 4.0 x4 | Gen4 SSDや増設用 |
| M.2_3 | B850チップセット側のPCIe 4.0 x4 | Gen4 SSDの増設用 |
M.2_3と拡張スロットの共有
同じASUS仕様表は、チップセット側のM.2_3とPCIEX16(G4)が帯域を共有し、M.2_3を使うとPCIEX16(G4)が無効になると明記しています。主なグラフィックボードを挿すCPU側のPCIe 5.0 x16スロットとは別のスロットです。追加のキャプチャーカードやネットワークカードをPCIEX16(G4)で使いたい場合、M.2_3との配置を先に決める必要があります。SSDと拡張カードの同時利用が必要なら、M.2_1とM.2_2の空きも含めて割り当てます。
Gen5 SSDをGen4対応のM.2_2へ接続した場合、接続はGen4の速度範囲になります。Gen4 SSDをGen5対応のM.2_1へ挿す場合は、SSD側のGen4規格で接続します。実際の転送速度はSSDの製品仕様、冷却、処理内容でも変わります。大容量ファイルの連続転送を重視するなら、SSDメーカーの持続書き込み特性と基板のM.2ヒートシンクも比較してください。
Gen5 SSDを選ぶ基準
ゲーム中心のPCでは、SSDの公称シーケンシャル速度だけで体感差を判断しにくいものです。ゲームのロードには小さなデータの読み出し、展開処理、ソフト側の実装も関わります。Gen5 SSDを選ぶ理由が動画素材や大きなファイルの移動なら、どの作業を何分短縮したいかを先に明確にできます。容量や価格を優先するなら、M.2_2にGen4 SSDを置く構成も成立します。
このASUS基板では、Gen5 SSD用はM.2_1です。M.2_1はタイプ2280対応で、M.2_2は2242、2260、2280、22110に対応します。SSDの長さも購入前に合わせます。増設の際にはM.2_3と拡張スロットの共有条件を確認することで、後から使いたいカードの置き場がなくなる事態を防げます。
CPU直結とチップセット経由の違い
このASUS基板の仕様では、Ryzen 7000搭載時のM.2_1とM.2_2をCPU側、M.2_3をB850チップセット側の欄に分けています。M.2_3に複数の高速機器と同時に負荷をかける構成では、チップセット側の接続も考慮します。ゲームを置くSSD一台なら、まず空き容量とスロットの規格を合わせるだけで配置を決められます。SSDを二台以上使う場合は、Gen5対応品をM.2_1へ置き、残りをM.2_2やM.2_3へ割り当てる順番が明確です。
Ryzen 5 7600のAMD仕様にはNVMeの起動対応も記載されています。OSをGen5 SSDに入れる構成は可能です。起動時間には小さなファイルの読み出しやOS側の処理も関わるため、公称シーケンシャル速度だけでは決まりません。起動用途でも、必要容量と書き込み耐久性を製品ごとに比べ、速度差を使う作業がある場合にGen5へ追加費用をかけると判断しやすくなります。
まとめ
Ryzen 5 7600のPCIe 5.0対応は、Gen5 SSDを利用できる土台です。実際の速度はマザーボードのM.2配線で決まり、TUF GAMING B850-PLUS WIFIならM.2_1がGen5 x4です。ストレージを複数使うなら各スロットの規格と共有条件を一覧にしてから配置を決めましょう。CPU対応そのものはB850とBIOSの記事で確認できます。
