「YouTube用の動画編集を始めたいけれど、6コアのRyzen 5 7600で足りるのだろうか」。ゲーム用に組んだPCで動画編集も兼ねたいと考える方は多いはずです。本記事では、Ryzen 5 7600が動画編集用途にどこまで対応できるかを、スペックの観点から解説します。読み終える頃には、自分の編集スタイルに7600で十分かどうか判断できるようになるはずです。
動画編集に必要なCPU性能の考え方
動画編集におけるCPU性能は、主にタイムライン上でのプレビュー再生の滑らかさと、書き出し(エンコード)にかかる時間の2つに影響します。編集ソフトはタイムライン上でのエフェクト処理をリアルタイムで計算し続けており、コア数とクロックの両方が処理速度に関わってきます。Ryzen 5 7600は6コア12スレッドという構成で、動画編集に特化したハイエンドモデルと比べるとコア数では見劣りします。まずは自分がどの程度の編集作業を想定しているかを整理してから、必要なCPU性能を考えてください。
フルHD・4K編集での実用性
フルHD解像度の動画編集であれば、Ryzen 5 7600でも実用上大きな不満は出にくいというのが実態です。YouTube向けのカット編集やテロップ入れ、簡単なカラーグレーディング程度の作業であれば、6コア12スレッドでも十分な速度でプレビュー再生とエンコードをこなせます。一方で、4K・高ビットレート素材を複数レイヤー重ねて編集するような本格的な作業になると、コア数の少なさがボトルネックになりやすくなります。4K編集をメインに据える場合は、上位モデルへのステップアップも視野に入れておくとよいでしょう。
エンコード時間はコア数に比例しやすい
動画の書き出し(エンコード)にかかる時間は、比較的コア数・スレッド数に比例しやすい処理です。多くのエンコード処理はフレームごとに並列で計算できるため、コアが多いほど恩恵を受けやすくなります。同じ動画素材をエンコードする場合、12コア・24スレッドのモデルと比べると、6コア12スレッドの7600はおおむね書き出し時間が長くなる傾向があります。頻繁に長尺の動画を書き出す機会が多い方ほど、コア数の多いCPUを検討する価値が高くなります。
趣味・副業レベルなら7600でも十分
とはいえ、すべての動画クリエイターに多くのコアが必要というわけではありません。週に数本程度の短尺動画を編集する趣味・副業レベルの用途であれば、書き出し時間が多少延びても実用上大きな問題にはなりにくいでしょう。動画編集を本業とするか、趣味・副業として取り組むかによって、必要なCPUのグレードは変わってきます。まずは7600でPCを組み、必要性を感じてから上位モデルへ換装するという段階的な選び方も現実的です。
GPUによるハードウェアエンコードも活用しよう
動画編集の書き出し速度は、CPUだけでなくグラフィックボード側のハードウェアエンコード機能を活用することでも大きく改善できます。多くの編集ソフトはNVIDIAのNVENCのような専用エンコーダーを使って書き出しを高速化する設定に対応しており、CPUに負荷を集中させずに済みます。7600に内蔵されたグラフィックス機能だけで完結させるのではなく、別途グラフィックボードを搭載してハードウェアエンコードを併用すれば、6コアというCPUのコア数の少なさをある程度補えます。動画編集用途でPCを組む場合は、CPU単体の性能だけでなく、エンコードに対応したグラフィックボードとの組み合わせも含めて予算配分を考えるとよいでしょう。
メモリ容量も編集の快適さを左右する
動画編集では、CPU性能だけでなくメモリ容量も作業の快適さに直結します。4K素材や多数のレイヤーを扱うプロジェクトでは、16GBでは不足しがちで、32GB以上を用意しておくとプレビューの引っかかりが減り、作業効率が大きく向上します。7600でPCを組む際は、CPUのグレードだけでなく、余裕を持ったメモリ容量の確保も忘れないようにしましょう。
まとめ
Ryzen 5 7600は、フルHD中心の趣味・副業レベルの動画編集であれば十分に実用的なCPUです。4K編集や頻繁な長尺エンコードを想定するなら、コア数の多い上位モデルの検討をおすすめします。編集用のメモリ構成に迷っている方は、メモリ相性の記事もあわせてご覧ください。
