Core i3-12100で自作PCを組むとき、DDR4とDDR5のどちらを買うかはCPU単体の仕様だけでは決まりません。マザーボードのメモリ規格が固定され、基板とメモリを合わせた費用が変わるからです。12100を低予算で使うなら、手持ちのDDR4や安いDDR4対応基板を生かす選択が堅実です。DDR5を選ぶ理由は、同じ基板で将来のCPU交換を見込む場合に強くなります。

Intelが示す対応速度

Intel公式仕様では、Core i3-12100のメモリ対応はDDR4-3200とDDR5-4800、メモリチャネルは2です。組み合わせるマザーボードはDDR4用かDDR5用のどちらかで、DIMMの形状も異なります。

DDR4-3200とDDR5-4800は、Intelが記す標準的な対応速度です。市販のより高いクロックを掲げたメモリは、基板の対応やXMP設定を含む別条件で動きます。12100を定格で運用する構成なら、まず公式速度の2枚組と、必要な容量を優先すると選びやすくなります。内蔵GPUのUHD 730を使う場合、システムメモリが描画にも使われるため、1枚挿しよりデュアルチャネルの利点が大きく出る場面があります。

実測で見える差

TechSpotはCore i3-12100でDDR4とDDR5を比較しています。ゲームごとに結果が異なり、DDR5の帯域の高さがfps向上に直結するタイトルばかりではありません。テストでは発売当時のGPUとゲームを使用しています。

ゲームでGPU側の描画が先に上限へ達する構成なら、メモリ規格を替えても見える差は小さくなります。一方、低画質で高fpsを狙い、CPUとメモリの応答が効く場面では差が出やすくなります。比較する際は、容量や枚数がそろった構成同士を見ることが必要です。DDR4を1枚、DDR5を2枚という比較では、規格とチャネル数の効果が混ざります。

ゲーム以外でも、圧縮、制作アプリ、内蔵GPUを使う処理で帯域の影響は異なります。12100はPコア4基のCPUなので、重い並列作業ではメモリ規格よりコア数が先に効くこともあります。動画編集が主用途なら、DDR5へ費用をかける前に、必要なメモリ容量とCPUの処理枠を確保する方が改善につながりやすいでしょう。

基板を含む購入費

規格の選択は、CPU、基板、メモリを一組として計算します。ASUSのPRIME H610M-A D4はDDR4に対応する例で、DIMMは2本です。PRIME B760M-A D4もB760ながらDDR4版です。B760と書かれていてもDDR5とは限りません。末尾のD4など、製品名と仕様で規格を確定できます。

構成 主な利点 費用を見る場所
DDR4基板+DDR4 2枚 既存メモリを流用しやすい 基板の拡張端子と容量
DDR5基板+DDR5 2枚 同じ基板で上位CPUへ進む計画に合う 基板とメモリの合計
DDR4 1枚から2枚へ 内蔵GPU利用時に帯域を増やせる 同規格・同容量の追加費

DDR4とDDR5には差し替え互換がありません。DDR4基板からDDR5へ移るときは、メモリに加えて基板も交換します。将来Core i5へ替える計画が具体的なら、そのCPUが求めるメモリ容量、基板の電源回路、予算を一緒に比較すると、先回りの投資が妥当か判断できます。

容量と遅延を含む選択

同じ16GBでも、8GBを2枚使う構成と16GBを1枚だけ使う構成では、メモリチャネルの使い方が変わります。UHD 730を利用するPCは映像用にもシステムメモリを使うため、規格差を議論する前に2枚組を揃える意義があります。外部GPUを使うゲームPCでも、ブラウザーや通話アプリを開きながら遊ぶなら容量不足を避ける方が優先です。空きスロットを残す目的で1枚にする場合は、後から同じ仕様の2枚目を増設する計画まで決めておくと選択が明確になります。

TechSpotの比較では、DDR5-4800がすべてのゲームで最速だったわけではありません。低遅延のDDR4-3200が有利なタイトルもあり、DDR5-4800が同等以上のタイトルもありました。テストはRTX 3090 Tiを用いてCPU側の差を見やすくした条件です。一般的な予算帯のGPUで画質を上げる構成では、差が小さく見える場面が増えます。DDR5の価格上昇分を実際のゲーム画質へ使いたいなら、GPUや必要な容量との配分を先に決めるのがよいでしょう。

まとめ

予算が限られ、12100と既存DDR4メモリを使うPCならDDR4を選びましょう。軽量ゲームや事務用途でも、余った費用をSSDや必要なGPUへ回せます。DDR5は、すでにDDR5対応のLGA1700基板を持っている場合や、近く上位CPUへ交換する構成で自然な選択になります。規格だけでなく2枚組の容量をそろえることが、最初の性能改善につながります。

基板自体を比較するならH610とB760の違いで、メモリスロット数と拡張性まで見られます。UHD 730でゲームを始める構成は内蔵GPUの記事へ進んでください。