Ryzen 5 7500Fを搭載したゲームPCでOBSを使う場合、配信の滑らかさはCPUだけで決まりません。ゲーム、画面の合成、映像の圧縮、配信先への送信が同時に動きます。7500Fは6コア12スレッドですが内蔵GPUがないため、外部グラフィックボードの機能が構成を左右します。x264とGPUのハードウェアエンコーダーを使い分ける基準を具体的にまとめます。

7500Fで必要な配信構成

AMD公式仕様では7500FはZen 4の6コア12スレッド、最大5.0GHz、外部GPU必須です。マザーボードの映像端子から画面は出ません。OBSはゲーム映像を取り込み、シーンを合成してエンコードするため、GPUは画面表示とゲーム描画に加えてOBSの合成処理にも使われます。OBSのシステム要件も、必要なCPU性能はエンコーダー、配信解像度、fps、シーンの複雑さによって変わるとしています。

7500FとRTX 5060 TiなどのGeForceを組めば、GPUの専用エンコーダーNVENCが選択肢になります。RadeonカードではAMDのハードウェアエンコーダーが選べます。エンコーダー名はOBSの出力設定に表示され、搭載したGPUとドライバーによって選択肢が変わります。映像の入力とGPUによる符号化は外部カードが担当します。

x264とGPUエンコード

設定 主に使う資源 7500F構成での位置付け
x264ソフトウェア CPUコア・スレッド ゲームのCPU処理と同時に動く
NVENCなどハードウェア 対応GPUのエンコーダー CPU側の圧縮負荷を減らす

OBSの録画設定ガイドにはx264とNVENCの個別設定が載ります。x264はCPUを使うので、ゲームがすでに6コアへ高い負荷をかける時は配信映像のエンコード処理と競合します。GPU側の専用エンコーダーは圧縮をCPUから移せます。OBSのシーン合成には引き続きCPUとGPUの処理能力が必要です。画質を決めるコーデックやビットレートは配信先の対応条件に合わせ、エンコーダーの選択と分けて考えます。

たとえばフルHD・60fps配信でゲームも高fpsにしたいなら、まずハードウェアエンコーダーで試します。x264へ変える理由があるときは同じシーン・同じゲームでエンコード遅延とゲームfpsを比較します。OBSの自動構成ウィザードは配信か録画か、PCの資源、回線条件を考慮して設定を提案するので初期値に使えます。設定後の結果は、配信先の録画を見て動きと音声の同期まで確認します。

カクつきの原因別対処

ゲームは滑らかなのにOBS映像が途切れる場合、CPUだけを上位に替えても原因が残ることがあります。OBSの負荷対処ガイドは、OBSがシーンを合成・描画するためにGPU時間を使うと説明します。ゲームを無制限fpsで回してGPU使用率を張り付かせると、OBSの描画時間が不足します。まずゲーム側にfps上限を設け、画質設定や複雑なOBSシーンを減らすと、GPUに合成処理の余地を作れます。

一方、x264でエンコード遅延が増えるならCPU側の作業量が焦点になります。x264の負荷が軽いプリセット、出力解像度やfpsの変更、またはGPUエンコーダーへの切り替えで比較できます。配信の「ドロップフレーム」がネットワーク接続の問題を示す場合は、CPUやGPUを替えるより先に送信ビットレートと回線を見直します。OBSの回線トラブル案内は、送信先との接続が設定ビットレートを維持できないときに発生するとしています。

録画も同時に行う場合

ゲーム、配信、別設定の高画質録画を同時に動かすと、ディスクへ書くデータとエンコード数が増えます。OBSは配信と録画で同じエンコーダーを共有する設定と、別々に選ぶ設定を用意します。録画を高ビットレートにするならSSDの空き容量と書き込み速度も構成要素になります。RTX 5060 Ti 16GBはNVIDIA公式仕様で第9世代NVENCを1基備え、ゲーム用VRAMも16GBあります。これを7500Fと組む場合のゲーム側のバランスは別記事で扱います。

7500Fの価格は10月3日のドスパラ新品BOX表示で25,000円です。CPUを安く抑えた分、配信に必要なGPU、32GBメモリ、安定した回線へ予算を振る構成は合理的です。配信するゲームがCPUを極端に使い、x264が必要なワークフローなら、同じAM5の8コアCPUとの比較へ進みます。

配信設定の比較例

設定を比べるときは、同じゲームの同じ場面で「ゲームのみ」「ゲーム+OBSのプレビュー」「ゲーム+実際の録画」の順に負荷を増やします。ゲームだけでfpsが落ちるならCPUかGPUのゲーム処理、プレビューを出した時点で落ちるならOBSの合成、録画開始後に映像が途切れるならエンコードや保存先が候補になります。配信を開始したときだけ送信が途切れるなら回線と配信ビットレートへ目を向けます。この順序で、処理が滞る段階を絞り込めます。

まとめ

7500FでOBS配信は可能です。外部GPUは必須で、ハードウェアエンコーダーを使えばCPUの圧縮負荷を抑えられます。ゲームとOBSが同時にカクつくならGPUの描画余力、x264使用中のエンコード遅延ならCPU負荷、ネットワークのドロップなら回線とビットレートという順で原因を分けます。