「グラフィックボードと組み合わせる電源は何Wを選べばいいのか」。CPU単体のワット数だけを見て電源を選ぶと、実際の負荷時に容量不足に陥ることがあります。本記事ではCore Ultra 7 265Kの電力特性を踏まえ、組み合わせるグラフィックボード別の推奨電源容量を整理します。読み終える頃には、余裕を持った電源選びができるようになるはずです。

ベース電力125W・最大ターボ電力250W

Intel公式仕様によると、Core Ultra 7 265Kのベース電力(PBP)は125W、全コア高負荷時に到達する最大ターボ電力(MTP)は250Wです。日常的な作業ではベース電力に近い水準で動作しますが、レンダリングやエンコードのような全コアに負荷がかかる作業では、瞬間的に250W付近まで消費電力が跳ね上がります。電源容量を検討する際は、このピーク値を基準に余裕を持たせておくことが重要です。

ミドルクラスGPUとの組み合わせなら750W

RTX 4070やRTX 4070 SuperクラスのグラフィックボードとCore Ultra 7 265Kを組み合わせる場合、80PLUS Gold認証以上の750W電源が無難な選択とされています。CPU側の最大250Wにグラフィックボードの消費電力を足し合わせても、750Wであれば十分な余裕を確保でき、電源変換効率が最も高くなる負荷帯で運用しやすくなります。

ハイエンドGPUなら850〜950W

RTX 5070 TiやRTX 4080 Superのようなハイエンド帯のグラフィックボードを組み合わせる場合は、850Wから950W程度の電源容量が推奨されています。GPU単体の瞬間的な消費電力スパイクも考慮すると、CPUとGPUの定格消費電力を単純に足した数値よりも、ある程度の余裕を上乗せしておくのが安全です。将来的なグラフィックボードのアップグレードを見据えるなら、最初から850W以上を選んでおくと長く使い回せます。

エントリー〜ミドルGPUなら650Wでも対応可能

RTX 5070 Tiクラスであっても、最小要件としては650W電源で動作するという試算も出ています。ゲーミング用途を控えめに構成し、内蔵グラフィックスやエントリークラスのグラフィックボードで運用するなら、650W前後の電源でも足りるケースが多くなります。ただし、後からグラフィックボードをアップグレードする予定があるなら、最初から余裕のある容量を選んでおいた方が買い替えの手間を減らせます。

ATX 3.0とPCIe 5.0コネクタへの対応

近年のハイエンドグラフィックボードは、ATX 3.0規格に準拠した12V-2x6(旧12VHPWR)コネクタを採用するモデルが増えています。RTX 40シリーズ以降のグラフィックボードを検討しているなら、電源側もATX 3.0対応でこのコネクタを標準搭載しているモデルを選んでおくと、変換ケーブルを使わずにすっきりと配線できます。電源選びの際は、対応するPCIeコネクタの種類も忘れずに確認しておきましょう。

80PLUS認証グレードの選び方

電源の変換効率を示す80PLUS認証には、Bronze・Silver・Gold・Platinum・Titaniumという段階があります。Core Ultra 7 265Kのように瞬間的に高い電力を要求するCPUと組み合わせるなら、変換効率が高く発熱も抑えられるGold以上の認証を持つ電源を選んでおくと、長時間の高負荷作業でも安定した電力供給が期待できます。認証グレードが高いほど価格も上がる傾向があるため、使用時間や負荷の高さに応じて予算配分を検討しましょう。

ケーブル本数と拡張性の確認

電源ユニットを選ぶ際は、ワット数だけでなくケーブルの本数や種類も確認しておきたいポイントです。M.2 SSDを複数枚搭載する構成やファンコントローラーを追加する場合、SATA電源やPCIe補助電源のコネクタ数が不足すると増設時に困ることがあります。将来的なパーツ追加を見込むなら、余裕を持ったケーブル本数のモデルを選んでおくと安心です。

静音性を重視するなら大型ファン搭載モデル

高負荷時の動作音が気になる場合は、大口径ファンを搭載した電源ユニットを選ぶと、同じ出力でも回転数を抑えられ静音性が高まります。セミファンレス機能を備えたモデルであれば、低負荷時にはファンが完全停止し、動画視聴やオフィス作業中の静音性をさらに高められます。

まとめ

Core Ultra 7 265Kは最大250Wのターボ電力を持つCPUのため、組み合わせるグラフィックボードに応じて650W〜950Wの範囲で電源容量を選ぶのが目安です。80PLUS GoldクラスかつATX 3.0対応の電源を選んでおけば、長期的にも安心して運用できます。マザーボードや冷却の選び方が気になる方は、関連記事もあわせてご覧ください。