Ryzen 5 5500GTとRyzen 5 5600GTの実質的な違いは、CPUの最大ブーストクロックです。5500GTは最大4.4GHz、5600GTは最大4.6GHzで、差は200MHzです。コア数、キャッシュ、内蔵GPU、メモリ、PCIe、TDP、付属クーラーは同じため、安い方を軸に価格差を判断できます。
性能を少しでも優先し、価格差が小さければ5600GT、構成総額を下げたいなら5500GTが合理的です。内蔵GPU性能を理由に5600GTへ上げる必要はなく、どちらもRadeon Graphics 7コア、1.9GHzです。
公式仕様の差
5500GTの公式仕様と5600GTの公式仕様を同じ項目で比べると、次のようになります。
| 項目 | Ryzen 5 5500GT | Ryzen 5 5600GT |
|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 3/Cezanne | Zen 3/Cezanne |
| コア/スレッド | 6/12 | 6/12 |
| ベースクロック | 3.6GHz | 3.6GHz |
| 最大ブースト | 4.4GHz | 4.6GHz |
| L2+L3 | 3MB+16MB | 3MB+16MB |
| 内蔵GPU | 7コア、1.9GHz | 7コア、1.9GHz |
| メモリ | DDR4-3200、2チャネル | DDR4-3200、2チャネル |
| PCI Express | 3.0 | 3.0 |
| 既定TDP | 65W | 65W |
| 付属クーラー | Wraith Stealth | Wraith Stealth |
AMDは両モデルを2024年1月8日に同時発表し、米国の希望小売価格を5500GTが125ドル、5600GTが140ドルとしました。希望価格は現在の日本の実売価格ではありませんが、元から5500GTを一段安い選択肢として配置したことが分かります。
CPU性能の差
最大ブーストの差は4.4GHzに対して4.6GHzなので、クロックだけを単純計算すると約4.5%です。ただし、全コア負荷が常に最大ブーストで動くわけではなく、実性能差はアプリ、コア数、温度、電力制御によって変わります。
PassMarkの2026年9月集計では、5500GTのCPU Markが19,031、5600GTが20,116で、5600GTが約5.7%上です。投稿型の平均値はサンプル構成と更新で動くため、この差を全ソフトへ当てはめるのではなく、数%級の差を確認する材料として読みます。
ウェブ閲覧や文書作成で5%前後を体感する場面は限られます。長いエンコードやレンダリングでは処理時間へ積み重なりますが、頻繁に重い作業をするなら、200MHz差より8コアCPUや新しい世代への予算配分も検討すべきです。
内蔵GPUとゲーム性能
両モデルの内蔵GPUはコア数も周波数も同じです。CPUクロックのわずかな差がゲーム処理に影響する可能性はありますが、内蔵GPUゲームの主な制約はGPU演算性能と共有DDR4帯域です。5600GTへ替えるだけで別クラスの画質やfpsになるとは期待できません。
同容量2枚のDDR4-3200、同じBIOS、同じドライバーで比較することが重要です。片方だけメモリ1枚なら、型番差よりメモリ帯域差が結果を大きく歪めます。具体的な設定は5500GTの内蔵GPU性能で確認できます。
外部GPU使用時も、両モデルは16MB L3とPCIe 3.0が共通です。高fpsゲームに対する根本的な制約は変わりません。5600GTの200MHz差は小さな上積みであり、L3 32MBのRyzen 5 5600と同じ設計になるわけではありません。
マザーボードと部品の共通性
どちらもSocket AM4ですが、マザーボードのCPUサポートリストと必要BIOSを確認します。新しいGTモデルは古いBIOSで認識されない場合があり、同じCezanneだから5600G対応BIOSで必ず起動するとは限りません。5500GT対応マザーボードの手順で、型番ごとの記載を探してください。
メモリ、Wraith Stealth、電源の考え方は共通です。CPUを交換するだけならWindowsの再インストールが不要な場合も多いものの、BIOS初期化、BitLocker回復キー、TPM設定を事前に確認します。5500GTから5600GTへの交換は性能差が小さいため、既に片方を所有している人の買い替え先には向きません。
価格差別の選択
店頭価格は日々変わるため、CPU本体、送料、ポイント、保証、正規流通かを同条件で比較します。数百円~1,000円程度の差なら、処理性能が少し高い5600GTを選びやすい範囲です。差が数千円へ広がるなら、5500GTにしてメモリ2枚組やSSD容量へ回した方がPC全体の使い勝手を上げられます。
ただし外部GPU専用のゲーミングPCでは、両GTを二択に固定しません。内蔵GPUのないCPUも含め、Ryzen 5 5600や他プラットフォームをマザーボード込みで比較します。反対に、GPUを後から買う段階導入や映像出力の予備が必要なら、GTモデルの内蔵GPUには価格差以上の用途があります。
最新の5500GT実売と構成総額の考え方は価格とコスパの検証にまとめています。中古を比べる場合は付属クーラーや保証が欠けるため、新品同士の価格差と混ぜないでください。
まとめ
Ryzen 5 5500GTと5600GTは、最大ブースト4.4GHz対4.6GHz以外の主要仕様が同じです。PassMark集計では5600GTが約5.7%上ですが、内蔵GPUは同一仕様で、ゲーム機能が増えるわけではありません。
価格差が小さければ5600GT、数千円差なら5500GTを軸にし、メモリやSSDへ予算を回します。すでにどちらかを使っている場合は相互の交換を避け、より大きな性能差を得られるCPUまたは外部GPUを検討してください。
