Core i5-12400には内蔵GPUのUHD Graphics 730が載っています。グラフィックボードなしでPCを組める一方、ゲーム向けの外部GPUとは役割が違います。画面出力、動画再生と録画、軽いゲームという順に、公式仕様と独立したレビューから使い道を見ていきます。

UHD Graphics 730の公式仕様

Intelの製品仕様は、12400の内蔵GPUをUHD Graphics 730と記載しています。実行ユニットは24基、ベース周波数は300MHz、最大動作周波数は1.45GHzです。Intel Quick Sync Videoにも対応し、CPU自体は最大4画面の出力をサポートします。複数画面を接続するには、選ぶマザーボードに必要な数と種類の映像端子が搭載されている必要があります。

CPUの仕様上、HDMIで最大4096×2160・60Hz、DisplayPortで最大7680×4320・60Hzに対応します。実際の出力上限はボードの端子規格、ケーブル、ディスプレイ側の対応にも依存します。4Kモニターを使う予定なら、購入候補のボードの仕様表でHDMIまたはDisplayPortの世代と最大解像度を確認すると構成が決まります。

事務作業と複数画面

ブラウザー、文書編集、表計算、ビデオ会議、動画再生を中心に使うPCなら、UHD 730で画面を表示できます。外部GPUを買わずに済み、ケース内のGPU用スペースと補助電源ケーブルも必要ありません。小型のLGA1700機を作るとき、部品点数が減ることは分かりやすい利点です。

複数画面を使うときは、映像端子が2個以上あるボードを選ぶと構成しやすくなります。HDMIとDisplayPortを混ぜて接続する場合、各端子が対応する解像度とリフレッシュレートは異なることがあります。B760マザーボードの記事では、CPU対応表とDDR4版・DDR5版の違いも扱っています。PC本体の設計段階で端子数を確保するのが確実です。

内蔵GPUでのゲームの範囲

Ars Technicaの第12世代Coreレビューでは、UHD 730の3D性能は旧世代のIntel内蔵GPUより改善した一方、ゲーム用としては強力なAMDの内蔵GPUに及ばないことが示されています。軽い作品や古いタイトルを低画質で遊ぶ用途が中心です。

外部GPUを載せると、ゲームの3D描画はそのカードへ任せられます。Core i5-12400とRTX 5060のような組み合わせでゲームを考えるなら、判断に使うのは外部GPUの性能とPC全体の電源条件です。UHD 730は画面のバックアップ出力や動画処理に残せます。CPUに内蔵GPUが不要で、外部GPUを必ず使う構成なら12400Fとの違いも検討材料です。

動画処理とQuick Sync

Intelは12400でQuick Sync Video対応を明記しています。これは動画のエンコードとデコードを支援するハードウェア機能で、対応ソフトではCPUコアだけに処理を任せず録画や変換を進められます。OBSのハードウェアエンコード解説もIntel Quick Syncを対応方式の一つに挙げています。OBSで配信する場合、ゲーム用GPU側にエンコーダーがあるなら、そちらを選ぶ構成も可能です。

画面出力に使うGPUと配信用エンコーダーは設定上の別項目です。外部GPUと内蔵GPUを併用するときは、マザーボードの設定で内蔵GPUを有効にする必要がある機種もあります。動画処理を主目的に12400を選ぶなら、利用するソフトと使いたいコーデックに対応するエンコーダーを先に決めると無駄がありません。OBSとQuick Syncの記事で設定の考え方を詳しく扱います。

メモリと構成費用

内蔵GPUは専用の大容量ビデオメモリを持つ外部GPUと異なり、システムメモリを使います。2枚のメモリを使ったデュアルチャネル構成は帯域を確保しやすく、GPUの処理にも関わります。ゲームも試すならメモリ容量だけでなく、搭載枚数を含めて構成を決めます。IntelのCPU仕様はDDR4-3200、DDR5-4800を公式対応速度としています。

PCを安く組みたい場合には、外部GPUを省いた費用と、内蔵GPUを備える12400本体の価格を合わせて考えます。後からゲーム用GPUを追加できるLGA1700機にしておけば、最初は事務用途、必要になってからゲーム用途へ広げられます。GPU増設に備えるなら、電源容量とケースのカード長も初回の組み立てで確保できます。

まとめ

UHD 730は事務作業、複数画面の表示、動画処理に向く内蔵GPUです。外部GPUなしで重い新作ゲームを高画質で遊ぶ用途には、Ars Technicaのレビューからも余裕がありません。画面端子とメモリ構成を決めて、必要なら後から外部GPUを追加してください。動画配信が目的ならQuick Syncの使い方へ進めます。